2023.08.24

COLUMN

暑い夏は犬・猫・うさぎの熱中症対策をしっかり行いましょう

8月に入り、さらに暑さが厳しくなってきました。犬猫うさぎすべてにおいて言えることですが、基本的に汗をかかず、被毛でおおわれているため、熱中症になりやすいです。犬では呼気により熱を放散し、うさぎなどは耳から熱を放散することで体温を維持しようとしますが、この酷暑の中では無力です。
そこで今回は、そんな動物たちの熱中症対策をご紹介します。

 

エアコンをつけて室温を下げましょう

当たり前の対策ですが、絶対にエアコンを付けて室温を下げましょう。エアコンとともに扇風機やサーキュレーターなどで部屋の空気をかき混ぜると効果的に部屋の温度を下げられます。

エアコンおすすめ設定

■犬
特に短頭種(鼻ぺちゃの犬種)は呼吸が上手ではなく、熱が体内にこもりやすいので、26℃以下での低めの設定温度がおすすめです。
湿度は40-60%が良いといわれてます。

■猫
猫は犬に比べ暑さに比較的強く、風通しの良い涼しい場所を見つける天才なので、犬やウサギに比べると暑さに強いです。
それでも室内温度30℃を超えてくると危険です。
エアコンおすすめ27-28℃以下、湿度は50-60%。

■うさぎ
うさぎは寒さに強く、暑さには弱い動物で、うさぎにとって快適な温度は20-22℃と言われています。
ですが、日本の夏において室温を22℃にするのは現実的ではありませんし、飼い主のほうが体調を崩してしまいそうです。
なので、エアコンのおすすめ設定温度は26-27℃以下です。
湿度は40-60%がおすすめ。

停電など万が一のために

エアコンが切れてしまったときのために対策もしておきましょう。
特にお留守番中など、飼い主が対処できないときには、事前の準備が大切です。
最近は遠隔操作でエアコンの電源オンオフから温度も調節できたり、お部屋の様子が見れたりもできるのでそのような備えもしておくとより良いと思います。

【対策】
・ドアを開けっぱなしにして、廊下やほかの部屋などの涼しい場所に自主的に移動できるようにしておく。
・ひんやりした場所を作る
  2Lペットボトルを凍らせておいたものを置いておく。洗面器などに大きな氷を入れておくことでもOK。その場合には、氷が溶ければ飲み水にもなります。
  ペットボトル氷の作成に冷凍庫を圧迫するのが難点ですが、ある程度の時間は効果的です。
保冷剤でひんやりした場所を作るのはありですが、わんちゃんや猫ちゃんが齧ってしまうことがあるのでお勧めはしません。直接保冷剤を齧れないように工夫すればOKです。
最近の保冷材は中身を食べてしまっても毒性はないのがほとんどですが、問題は外装です。
消化できないので、細かく噛みちぎってうんちと一緒に出ればいいですが、たくさん食べてしまうと腸に詰まってしまうかもしれません。

 

お散歩は朝晩に行いましょう

お散歩は朝(できれば日の出前)か夜に行くのがおすすめ。
日中はアスファルトが高温になってパットをやけどすることもあります。
夜も地面に手を当ててアスファルトの温度がしっかり下がっているかチェックしましょう。
ヒトと違い低い位置にいるので地面の温度の影響をモロに受けます。

 

いつでも飲水できるようにしましょう

飲み水は2か所以上、いつもの場所にもたっぷりおいておいてください。
2か所以上あればこぼしてしまった時の対策にもなります。
デリケートな子は水飲みが変わると飲まなくなることがあります。

 

お留守番の時は遮光遮熱のカーテンを閉じておきましょう

冷房効率を高めるためにもカーテンを遮熱のものにすることは有効です。
強い日光を遮り、室内温度の上昇を減らしてくれます。
特に西日が入る部屋などは、出かける前は大丈夫でも午後に高温になることもありますので、注意しましょう。

今回のまとめ

いかがでしょうか。
熱中症は動物病院を緊急受診しても50%の死亡率となっております。
私の体感としては、どこまで体温が上がったかで大きく救命率が変わります。
体温が42℃以上の場合は、42℃以上であった時間に大きく依存し、亡くなる確率はかなり高いと思います。
体温42℃以下であれば救命できる可能性はグッと高まりますが、油断はできません。
一番は熱中症にならないこと。
そのために普段から対策をしておくことと、ちょっとだけなら・・・と油断しないようにしたいところです。